2013-03-01から1ヶ月間の記事一覧

ピエール・クロソウスキー『生きた貨幣』

クロソウスキーの1970年刊行の評論集。前年1969年には、『ニーチェと悪循環』を刊行している、ちなみに。この本の挿絵には、小説三部作をまとめた『歓待の掟』の一場面が使われており、『ロベルトは今夜』が1953年で、『ナントの勅令』が1959年、そして『プ…

AKB

北原みのりのラジオを聴いていて、相変わらずこのひとは、痛快で、時に本質的なことを言うと感じる*1。 聴きながら、じぶんのなかのアイドル嫌悪も、嫌悪という域から、理解へと歩んでいくことをも考えさせられる。 北原が韓流について語ることが真であるな…

130319想像的なものと象徴的なもの3

想像的なものと象徴的なもの。 ある経験、すなわち大切な人との別れと再会を、再び生きなおすこと。 ”再び”、しかし、新たに、その経験の意味を問うこと、それがそこに見られる思考の萌芽である。 言語の象徴作用によって、メタ的に、その経験を捉えることが…

13.0316想像的なものと象徴的なもの2

想像的なものと象徴的なものは、常に絡み合っている。しかし、論者は、このどちらを重要視するかで、立場を異にする。論理的には、1) 想像的なものの象徴的なものへの優位、2) 象徴的なものの想像的なものへの優位、3) どちらが優位に立つかはその情況や事象…

2013年3月12日想像的なものと象徴的なもの。

想像的なものと象徴的なもの。 フロイトは、『快原理の彼岸』で、言語習得中の一歳半の子どものFort-da遊びについて語っていた。あるひもを巻きつけた木製の糸巻を手にして、その子は、ベッドの縁へ向かって、その糸巻を投げ入れる。すると、ベッドの縁の向…

ダニエル・スターン『乳児の対人世界 理論編』小此木啓吾・丸太俊彦監訳、神庭 靖子・神庭重信訳、岩崎学術出版社、1989年。

乳児の対人世界 理論編作者: D.N.スターン,神庭靖子,神庭重信出版社/メーカー: 岩崎学術出版社発売日: 1989/10/20メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (1件) を見る ダニエル・スターンの本を読んだ。これについては以前図表をあげたことが…

自殺について

最近改めて考えていたのは、死についてで、とりわけ小松美彦さんの『死は共鳴する』を道行く電車の中で読み続けていることもあってなのですが、小松さんによりますと、死というのは、対他関係の中に存するものであり、それは、医学的に問題となっている「死…